インサイドセールスの内製化の立ち上げ6ステップで解説|成功事例も紹介

「ISチームが機能していない」

「外部委託のコストが重荷になっている」

「内製化したいが、どこから始めればいいかわからない」

このような悩みを抱えるインサイドセールスのマネージャーやリーダーは多いのではないでしょうか。 デジタルトランスフォーメーションが加速する今日のビジネス環境において、単にインサイドセールス機能を持つだけでは、持続的な営業成果は望めません。

特に、人材不足が深刻化し、働き方改革が進む中、インサイドセールスの効果的な内製化が、企業の競争力の鍵を握っています。 そこで本記事では、インサイドセールスの内製化について、以下のテーマで詳しく解説していきます。

  • 内製化・外注・ハイブリッドの特徴と最適な選択基準
  • 成功に導く6ステップの具体的な実施手順
  • 実際の企業における成功事例と具体的なポイント

また、CLF PARTNERS株式会社では、豊富な実績を持つコンサルタントが、6ヶ月以内の成果実現にコミットした、実践的なサポートを提供しております。

  • 「効率的な内製化プロセスを確立したい」
  • 「短期間で具体的な成果を出したい」
  • 「持続可能な組織体制を構築したい」

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インサイドセールス内製化のニーズが高い理由

インサイドセールスの内製化に対するニーズが高い理由の1つとして、深刻な人手不足にあります。

帝国データバンクの調査によると、正社員の51.7%が人手不足を感じており、特にIT業界では70.2%と顕著です。 また、働き方改革の推進により、従来の営業スタイルの見直しが急務となっています。

実際、HubSpotの調査では営業職の61.3%が燃え尽き症候群を経験しているという結果が出ており、より効率的で持続可能な営業体制の構築が求められるといえるでしょう。 さらに、顧客のニーズも大きく変化しています。

対面営業に限らず、オンラインでの商談や情報提供を求める声が高まっています。 このような状況から内製化は、人材不足の解消、働き方改革への対応、そして変化する顧客ニーズへの適応という、現代の経営課題を同時に解決する有効な手段として注目されているのです。

インサイドセールス運用の種類|内製化・外注・ハイブリット

インサイドセールスの運用方法には、自社で行う「内製化」、外部企業に委託する「外注」、その両方を組み合わせた「ハイブリッド」の3つがあります。 ここでは、3つの運用方法の特徴と、向いている企業を詳しく解説していきます。

内製化

インサイドセールスの内製化とは、自社のリソースと人材を活用して営業活動を構築・運用する方法です。 自社で運用することで、社内の営業ノウハウを活かしながら、商品知識が豊富なスタッフによる質の高い営業活動が実現できます。

また、マーケティング部門やフィールドセールス部門との連携も取りやすく、顧客の反応に応じた迅速な対応が可能になります。

メリット

  • PDCAサイクルを素早く回せる
  • 社内にノウハウが蓄積される
  • 商材知識を活かした提案が可能
  • 部門間の連携が取りやすい

デメリット

  • 採用・育成コストが発生
  • 設備投資が必要
  • 立ち上げに時間がかかる
  • インサイドセールス経験者の確保が必要

内製化が向いている企業

インサイドセールスの内製化は、豊富な営業ノウハウと十分な人材リソースを持つ企業に適しています。 特に、商材の専門知識を持つ営業スタッフが多く在籍し、マーケティングからセールスまでの一貫した体制を構築できる企業で効果を発揮します。

内製化が向いている企業は、以下の通りです。

  • インサイドセールス経験者が在籍している
  • 人材採用・育成の予算と時間的余裕がある
  • 社内に営業ノウハウが蓄積されている
  • 設備投資や運営体制の構築が可能
  • 商材知識が豊富な営業部門がある
  • マーケティング部門との連携体制がある

外注

インサイドセールスの外注とは、専門の代行会社に営業活動を委託する方法です。 経験豊富な営業スタッフをすぐに活用できるため、人材採用や育成にかかる時間とコストを削減できます。また、必要な期間だけ利用可能なため、柔軟な運用が実現できます。

特に、インサイドセールスの経験者が不在の企業や、早期に成果を出したい企業にとって効果的な選択肢です。

メリット

  • 即戦力の人材を確保できる
  • 採用・育成コストを削減できる
  • 柔軟な運用が可能
  • 早期に成果を出しやすい

デメリット

  • 社内にノウハウが蓄積されにくい
  • 情報漏洩のリスクがある
  • 外部との連携コストが発生
  • 業務管理が難しい場合がある

外注が向いている企業

インサイドセールスの外注は、自社内にインサイドセールスの知見やリソースが不足している企業に適しています。

とりわけ、短期間での成果創出が求められる場合や、人材採用・育成に十分な時間を割けない企業では、外部の専門性を活用することで効率的な営業活動が実現できます。 外注が向いている企業は、以下の通りです。

  • インサイドセールスのノウハウが不足している
  • 人材リソースに余裕がない
  • 短期間での成果が必要
  • インサイドセールス部門の立ち上げ体制が整っていない
  • 採用・育成にコストをかけられない
  • 必要な期間だけ活用したい

ハイブリット

ハイブリッド型とは、内製化と外注を組み合わせたインサイドセールスの運用方法です。 自社でインサイドセールス部門を持ちながら、リソース不足や特定業務を外部の専門業者に委託することで、双方のメリットを活かした営業活動が可能になります。

例えば、重要顧客へのアプローチは自社で行い、新規開拓やフォローアップは外部に依頼するなど、柔軟な運用ができます。

メリット

  • リソース不足を外部で補完できる
  • 専門的なノウハウを取り入れやすい
  • 段階的な内製化が可能
  • 業務の優先度に応じた配分ができる

デメリット

  • 内製と外注の両方のコストが発生
  • 運用管理が複雑になる
  • 導入準備に時間がかかる
  • 社内外の連携調整が必要

ハイブリットが向いている企業

インサイドセールスを導入している企業の約半数(50.0%)が、内製と外注を組み合わせた「ハイブリッド型」を採用しています。 ハイブリッド型は、内製化を進めながらも、一時的なリソース不足を補いたい企業にとって理想的な手法です。

特に、既存の営業部門を有しながら、事業拡大や新規顧客の開拓などに伴い短期的な人員補強が必要なケースで、その効果を発揮します。 以下の条件に該当する企業は、ハイブリッド型の導入に適しています。

  • インサイドセールス部門はあるがリソースが不足している
  • 重要顧客は自社で対応し、その他を外部委託したい
  • 段階的に内製化を目指している
  • 一時的な営業強化が必要
  • 外部のノウハウを活用したい
  • 業務量に応じて柔軟な対応が必要

インサイドセールスの内製化を立ち上げを6ステップで解説

インサイドセールスの内製化を成功させるためには、目的設定から運用体制の確立まで、段階的なアプローチが重要です。 ここでは、効果的な内製化を実現するための6つのステップを紹介します。

  1. 目的と戦略の明確化
  2. 体制と役割の確立
  3. 基盤となるツールの導入
  4. 営業プロセスの設計
  5. 人材の確保と育成
  6. PDCAサイクルの確立

STEP1:目的と戦略の明確化

インサイドセールスの内製化では、まず目的と戦略を明確にすることが成功への第一歩です。 具体的には以下の3つの観点から整理していきます。

観点検討項目具体例
目的設定• 導入の狙い
• 解決したい課題
• 期待する効果
• 商談数の増加
• 営業コスト削減
• 営業活動の効率化
ターゲット選定• 市場規模
• 競合状況
• 顧客層
• 業界別アプローチ
• 企業規模による絞り込み
• 地域別展開計画
成果目標• KPI設定
• 達成時期
• 検証方法
• 月間商談数30件
• アポイント獲得率15%
• 受注率25%

これらの要素を明確にすることで、組織全体で目指すべき方向性が共有でき、効果的な戦略立案が可能になります。

STEP2:体制と役割の確立

インサイドセールスの効果的な運用には、明確な分業体制と役割分担が重要です。 各部門の強みを活かした連携体制を構築することで、効率的な営業活動が実現できます。

マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスの3部門がどのように連携し、それぞれどのような役割を担うのかを以下の表にまとめました。

部門主な役割業務範囲
マーケティングリード獲得• 見込み客の発掘
• 商材認知の向上
• 初期接触
インサイドセールス案件化•有効リードの選別
•リードの育成
•商談の創出
•アポイント獲得
フィールドセールス商談/成約• 商談実施
• 提案活動
• クロージング

部門間の連携を円滑にするためには、適切なルール設計が欠かせません。 特に重要なのが、各部門で獲得した顧客情報の共有方法です。 リードスコアリングの基準を定め、どの段階で次の部門に引き継ぐかの条件を明確にしておく必要があります。

また、顧客情報を一元管理し、すべての部門がリアルタイムで状況を把握できる体制を整えることで、効率的な営業活動が可能になります。

STEP3:基盤となるツールの導入

効果的なインサイドセールス運営には、適切なツール導入が不可欠です。 主に以下のツールが基盤として必要となります。

ツール種別 目的 主な機能
SFA/CRM顧客管理• 顧客情報の一元管理
• 商談進捗の可視化
• 営業活動の記録
MAツール営業自動化• メール配信の自動化
• リードスコアリング
• 顧客行動の分析
コミュニケーション顧客対応• ビデオ会議システム
• クラウド電話
• チャットツール

例えば、以下のようなケースでツール選定を検討しましょう。

  • 少人数での内製化開始:基本的なCRMツールと通話システムから始める
  • 大規模な組織展開:SFA、MA、コミュニケーションツールをフル活用

適切なツールを選定・導入することで、効率的な営業活動と顧客データの有効活用が可能になります。 また、組織の成長に合わせて段階的にツールを拡充していくことで、より効果的な運用が実現できます。

STEP4:営業プロセスの設計

営業プロセスを設計する際には、BDR(アウトバウンド)とSDR(インバウンド)のどちらを主軸に据えるかを選択し、それに基づく具体的な実行計画を策定することが重要です。

手法特徴適した商材
BDR(アウトバウンド)新規開拓が主体、能動的なアプローチ高単価商材、法人向けサービス
SDR(インバウンド)問い合わせ対応が主体、商談の質を重視サブスク商材、オンラインサービス

BDRとSDRはそれぞれ異なる目的と手法を持つため、自社の商材やターゲット層に応じて適切な戦略を選ぶことで、営業プロセスの成果を最大化できます。 営業プロセスを効率的に進めるためには、以下の手順を踏むことが効果的です。

ターゲットの明確化

  • BDRではターゲットリストの作成と優先順位設定を行う
  • SDRでは問い合わせリードをセグメント化する

タッチポイントの設定

  • メールや電話、ウェビナーなど、どの手段でリードと接触するかを決定する
  • トークスクリプトの作成 商材や顧客ニーズに合わせた柔軟なシナリオを用意する

KPIの設定

  • BDRでは架電数やアポイント数を、SDRではリード転換率や商談化率を指標として設定し、進捗を管理する

営業プロセスの設計は、インサイドセールスを内製化する際の基盤です。 BDRまたはSDRの選択と実行計画を緻密に作り込むことで、効率的なリード獲得と成果向上を実現できます。

STEP5:人材の確保と育成

インサイドセールスの内製化を進める際には、必要なスキルセットを明確化し、それに基づいて採用・育成計画および教育研修プログラムを策定することで、業務を円滑に進められる体制を整えられます。

インサイドセールスは顧客接点の最前線に立ち、リード獲得から商談化までを担う重要な役割を果たします。 そのため、スキルや知識が不足すると、成果に直結するプロセスが停滞し、営業効率が低下します。 まず、以下のようなスキルセットを明確に定義しましょう。

必要なスキルセット

  • コミュニケーション能力: 顧客との信頼関係を構築し、円滑な対話を行う力
  • ヒアリング力: 顧客のニーズや課題を引き出し、適切な提案につなげるスキル
  • CRMツールの操作スキル: リード管理や進捗把握に不可欠なツールを活用する能力
  • データ分析力: リードの質や営業パフォーマンスを評価・改善するためのスキル
  • 論理的思考力: リードの優先順位付けや的確なフォローアップを判断する力
  • 自己管理能力: スケジュール管理や目標達成に向けた計画実行力。

これらのスキルを基に、採用と育成計画を策定します。 採用では、未経験者を含む潜在能力の高い候補者を重視しつつ、スキルマッチングを確認します。 育成計画では、オンボーディング期間の目標設定や定期的なフィードバック体制の整備が必要です。

必要なスキルを効率よく習得できる仕組みを構築することで、成果を出せるチーム作りが可能になります。

STEP6:PDCAサイクルの確立

PDCAサイクルの確立は、インサイドセールスの成果を最大化し、長期的な運用効率を高めるための重要な取り組みです。 効果的なPDCAサイクルを導入することで、営業プロセスの精度向上やチーム全体の一貫性を維持できます。

また、成功事例の展開と迅速な課題解決を通じて、営業効率の向上と顧客満足度の向上が期待できます。 以下に具体的な取り組み例を挙げます。

1. 成功事例の共有と展開

  • 成果を上げたアプローチを定期的にチーム内で共有(例: 効果的なメールテンプレートや商談化率の高い提案手法)
  • 社内勉強会を実施し、成功事例を他のメンバーに展開

2. 課題の抽出と改善

  • CRMツールやダッシュボードを活用して数値データを分析(例: リードの進捗状況や商談化率低下の要因を特定)
  • 会議でフォローアップの遅延や不成約の傾向を議論し、具体的な改善策を策定

3. ノウハウの蓄積とマニュアル化

  • 効果的な営業トークや対応フローを文書化。
  • 新人が即戦力として活躍できるよう、マニュアルを定期的に見直し、更新

継続的にPDCAサイクルを運用することで、営業活動の効率化が図られ、チームのスキル向上と成果の最大化が可能となります。

インサイドセールスの内製化の成功事例

インサイドセールスの内製化に成功した企業の具体的な事例を紹介します。 これらの事例では、組織体制の確立から成果創出までの過程で、どのような施策が効果的だったのかを解説していきます。

3か月で45件のアポ獲得|ファインディ株式会社

ファインディ株式会社は、インサイドセールスの内製化を目指す中で、短期間で成果を上げるためにIS代行サービスを活用しました。 同社はフリーランスエンジニア向けの案件獲得に課題を抱えていましたが、3か月で45件のアポイント獲得と6件の受注に成功しました。

特に、業界実績に基づくターゲティングやHubSpotの構築・運用サポートにより、効果的なリスト作成や結果分析が実現。

さらに、IS代行の提案力とマネジメント工数削減が評価され、内製化へのスムーズな移行を達成しています。 この事例は、短期間での成果創出と内製化支援の有効性を示す好例といえます。

商談件数400%アップ|株式会社ネットプロテクションズ

株式会社ネットプロテクションズは、後払い決済サービス「NP後払い」などを提供する企業です。 同社では、エンタープライズ顧客へのアプローチ強化とインサイドセールス(IS)の内製化を目指し、2023年6月よりインサイドセールス支援を導入しました。

同社が抱えていた課題は、エンタープライズ顧客獲得における戦略の不明確さ、フィールドセールスとの連携不足、商談リサイクルの非効率さでした。 支援導入後、ターゲットリストの精査やアプローチ方法の見直し、ISと他部署との連携強化を実施。

その結果、商談件数は400%増加を達成し、成功プロセスを社内に蓄積することで内製化の実現にも成功しました。 この成功の要因としては、チーム間の意識統一に加え、担当マーケターによる具体的かつ実践的な支援が挙げられます。

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まとめ|インサイドセールス内製化を成功させる6ステップで確実な成果を

インサイドセールスの内製化は、人材不足解消や営業効率化、そして変化する顧客ニーズへの対応など、現代の経営課題を解決する重要な取り組みとして注目されています。

実践においては、目的設定から運用体制の確立、ツール導入、プロセス設計、人材育成、PDCAサイクルの確立まで、6つのステップを着実に実行することが重要です。

しかしながら、効果的な内製化体制を確立し、継続的な成果を創出するためには、専門的な支援が不可欠です。

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この記事の監修者

CLF PARTNERS株式会社
代表取締役社長 松下 和誉

大学卒業後、大手総合系コンサルティングファームに入社。最年少で営業マネジャーに就任。中小企業から大手企業まで幅広くコンサルティング業務を実施。また、文部科学省からの依頼を受け、再生機構と共に地方の学校再生業務にも従事。 その後、米Digital Equipment Corporation(現ヒューレットパッカード)の教育部門がスピンアウトした世界9ヵ国展開企業のJAPAN営業部長代行として国内の最高売上に貢献。 現在は関連会社12社の経営参画と支援を中心に、グループの軸となるCLF PARTNERS㈱ではVC出資ベンチャー企業、大企業の新規事業の支援に従事
公式Xアカウント:https://x.com/clf_km


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