「テレアポの基本的な進め方がわからない」
「テレアポ営業の成果が出ない」
「テレアポのコツが知りたい」
このような悩みを抱える営業担当者は少なくありません。
テレアポ営業は新規顧客獲得の重要な手段ですが、多くの担当者が苦手意識を持っています。
しかし、適切な準備と戦略、そして効果的なコミュニケーション技術を身につけることで、成功率を大幅に向上させることができます。
実際に成果を出している担当者には共通点があります。準備から実践、振り返りまで、各段階で効果的なテクニックを活用しているのです。
本記事では、テレアポ営業で成果を出すために知っておくべき19のコツについて、以下のテーマで詳しく解説していきます。
- テレアポの基本的な流れと重要性
- 準備段階での具体的なコツ
- 電話での効果的なトークテクニック
- 振り返りと改善のポイント
また、CLF PARTNERS株式会社では、テレアポ営業の効率化から成果向上まで、一貫したサポートを提供しております。
- 「テレアポの成功率を上げたい」
- 「営業組織全体の強化を図りたい」
- 「効果的なトークスキルを習得させたい」
このような課題をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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目次
そもそもテレアポとは?
テレアポは「テレフォンアポイントメント」の略で、電話を通じて商談の約束を取り付ける営業手法です。
基本的な流れとして、自社の商品やサービスが有効だと考えられる企業にアプローチし、電話を通じて商談の機会を創出します。
また、テレアポには商談予約にとどまらず、市場調査や見込み客の発掘といった役割もあります。
ただし、近年のデジタル化の進展に伴い、メールやWebミーティングなど、テレアポ以外の手法も増えているため、状況に応じて最適なアプローチを選ぶことが重要です。
テレアポの目的と重要性
テレアポの目的は、潜在顧客との接点を作り、自社商材への興味・関心を喚起することですが、それだけにとどまりません。テレアポを重ねることで、担当者は営業先の業界や顧客ニーズに関する仮説を立て、検証する機会を得られます。この過程で、市場理解が深まり、提案力も磨かれていきます。
例えば、多くの企業が人材不足に悩んでいることを把握したり、デジタル化への移行が共通の課題だと気づいたりできるかもしれません。テレアポは単なるアポイント獲得の手段ではなく、営業スキル全体を向上させる上でも欠かせない手法なのです。
テレアポの成功率はどれくらい?
テレアポの成功率は業態や経験によって大きく異なります。 以下に「業態別」「経験別」の成功率をまとめました。
業態別の成功率
- BtoB(接点なし):1%未満
- BtoB(接点あり):5〜10%
- BtoC:1〜2%
経験別の成功率
- 初心者:0.1〜0.5%
- 中級者:0.5〜2%
- 上級者:2〜10%
成功率が低い最大の理由は、決裁権を持つ担当者になかなかつながらないことです。 また、電話だけでは信頼関係を築きにくく、相手の業務を中断させてしまう時間的なデメリットもあります。
しかし、セミナーや展示会での事前接点作り、担当者のスキルアップとトーク改善、そして適切な架電時間帯の選定などの工夫により、成功率を着実に向上させることが可能です。
テレアポとインサイドセールスの違い
テレアポは、電話を通じて商談の約束を取り付ける営業手法ですが、インサイドセールスは電話やメール、Web会議などを活用して見込み客との関係構築を行う、より包括的な営業アプローチです。 両者の主な違いは以下の通りです。
【テレアポとインサイドセールスの比較】
項目 | テレアポ | インサイドセールス |
---|---|---|
目的 | アポイント獲得 | 中長期的な関係構築 |
手法 | 電話のみ | 電話、メール、Web会議など |
時間軸 | 数日〜1ヶ月 | 3ヶ月〜1年 |
成果指標 | コール数、アポ獲得数 | 商談質、受注貢献度 |
他部署連携 | 最小限 | マーケティング、営業と密接に連携 |
テレアポは短期的な商談機会の創出に特化している一方、インサイドセールスは顧客との関係性を重視し、より質の高い商談創出を目指します。 そのため、商材や営業戦略に応じて適切な手法を選択することが重要です。
テレアポの基本的な流れ
テレアポを成功させるためには、明確な手順に従い、効果的に会話を進めることが重要です最初の挨拶からアポイント日時の決定に至るまで、5つの重要なステップを順を追って確認していきましょう。
- 明るく挨拶する
- 手短に自己紹介する
- 相手のメリットを伝える
- ヒアリングする
- アポイント日時を決める
明るく挨拶する
テレアポで成果を出せるかどうかは、最初の挨拶で決まると言っても過言ではありません。明るく爽やかな挨拶を行い、相手の警戒心を和らげ、話を聞いてもらう土台を築きましょう。
挨拶する際は、「おはようございます」や「こんにちは」など、時間帯に応じた挨拶を、元気よく、しかし押し付けがましくならない程度の明るさで行います。声のトーンや話すスピードにも注意を払い、相手に好印象を与えるよう心がけましょう。堅苦しすぎず、かといって馴れ馴れしすぎない、適度な親しみやすさが重要です。
手短に自己紹介する
会社名と自分の名前を伝えるのはもちろんですが、それだけでは相手の興味を引くには不十分です。自社の事業内容や提供しているサービスの概要を、わかりやすい言葉で簡潔に説明しましょう。
例えば、「企業の生産性向上をサポートする〇〇株式会社の〇〇です」というように、相手にとってのメリットを含めた自己紹介が効果的です。専門用語や業界用語は避け、わかりやすい表現を使うのがポイントです。
相手のメリットを伝える
短い時間の中で相手の興味を引くには、自社の商材が相手にもたらすメリットを明確に伝えなければなりません。ここでのポイントは、自社の特徴ではなく、相手企業にとっての具体的なメリットに焦点を当てることです。
例えば、「弊社のサービスを導入することで、業務効率が平均30%向上し、コストを年間〇〇万円削減できた実績があります」といった具体的な数字を交えた説明が効果的です。さらに、「最近、多くの企業が人材不足に悩んでいますが、我々のソリューションはこの課題解決に役立ちます」のように、業界の現状や共通の問題に言及することで、相手の注目を集めやすくなります。
ヒアリングする
相手の潜在的なニーズや課題を引き出すために、ヒアリングを行います。ポイントとなるのは、オープンクエスチョン(はい・いいえでは答えられない質問)を活用し、相手の発言をしっかりと傾聴することです。
また、適切なフォローアップ質問をすることで、より詳細な情報を得ることができます。
【効果的な質問例】
- 「現在の業務で最も課題と感じていることは何ですか?」
- 「それはどれくらいの時間やコストがかかっていますか?」
- 「具体的にどのような点が一番苦労されていますか?」
- 「現在どのような妥協策や対応をされていますか?」
- 「改善したい点について、具体的な目標はありますか?」
一方的な質問攻めは避け、相手の答えやすい質問から始めることが重要です。また、話の腰を折らないよう注意しながら、重要なポイントは必ずメモを取るようにしましょう。
このように体系的にヒアリングを行うことで、後の提案や商談に活かせる貴重な情報を得ることができます。
アポイント日時を決める
スムーズに話を進められたら、最後はアポイント日時を決めます。ポイントは、こちらから選択肢を提示することです。例えば、「来週の火曜日の午前10時か、木曜日の午後3時はいかがでしょうか?」といった具体的な選択肢を示すことで、相手が一からスケジュールを考えるような負担を減らし、スムーズに日程を調整できます。
決定した日時は必ず復唱し、確認します。最後に、ミーティングの目的や準備すべきことがあれば簡潔に伝えておきましょう。
テレアポのコツ-準備編-
テレアポの成功確率を高めるためには、事前の準備が極めて重要です。ヒアリングや提案の質を高めるため、以下の5つのポイントを押さえた準備を行いましょう。
- 精度の高い営業リストを作成する
- トークスクリプトを作成する
- 架電先の情報を収集する
- 顧客の課題について仮説を立てる
- 自社商材を理解する
精度の高い営業リストを作成する
精度の高い営業リストの作成は、テレアポの成功率を大きく左右する重要な要素です。効果的なリストには、企業の基本情報だけでなく、商談可能性を判断できる詳細な情報が含まれている必要があります。営業リストには、以下の内容を含むようにしましょう。
基本的な企業情報
- 企業名・所在地・連絡先・サイトURL
- 従業員規模・売上高
- 事業内容・主要取引先
担当者情報
- 部署名・役職
- 決裁権の有無
- 担当者の異動・退職情報
コンタクト情報
- 最終コンタクト日
- コンタクト備考(コンタクトした時の状況など)
- 過去の接点履歴(セミナー参加、資料請求など)
- アポイント獲得可否
商談可能性を評価する際は、自社製品との親和性や競合製品の導入状況、予算規模、導入時期などの情報を総合的に判断します。これらの要素から各企業を「高」「中」「低」でランク付けし、優先順位をつけることで、効率的なアプローチが可能です。
また、業界動向や企業ニュース、決算情報なども定期的にチェックし、商談のきっかけとなる情報を随時追加していくことが重要です。例えば、設備投資計画や業務効率化の方針が発表された企業は、優先度を引き上げるなどの調整を行います。
このように体系的にリストを整備し、常に最新の情報に更新することで、より効率的な営業活動が可能となり、結果として成約率の向上につながります。
トークスクリプトを作成する
テレアポで成果を出すためには、トークスクリプトが不可欠です。スクリプトは、以下の項目を含めて作成しましょう。
- 挨拶
- 自己紹介
- 商品説明(相手のメリット)
- ニーズや課題のヒアリング
- アポイント設定
- 質問への回答
- 断られた際の切り返し
特に重要なのは、断られた際の切り返しです。例えば「今は忙しい」と言われたら、「では、いつ頃がお時間いただけそうでしょうか?」と返します。また、「興味がない」と言われた場合は、「どのような点が合わないとお考えでしょうか?」と質問し、理由を探ります。
スクリプトは実際の会話からのフィードバックを基に常に改善していきましょう。
架電先の情報を収集する
テレアポを成功させるには、架電先の徹底的な情報収集が不可欠です。企業の基本情報だけでなく、業界動向や競合他社の状況まで事前に把握しておきます。注目しておくべきポイントは、企業の最近のニュース(プレスリリースや決算情報など)です。
例えば、業界の最新トレンドや競合他社の動きを押さえておき、会話の中で適切なタイミングで言及することで、相手に「この担当者わかってるな」と思ってもらえます。これらの情報をもとに、自社の商材が相手の課題解決にどう貢献できるかを具体的に提案することで、単なる営業電話ではなく、相手にとっても、価値ある情報交換の場を作り出せます。
顧客の課題について仮説を立てる
顧客の潜在的な課題に関する仮説を立てることが重要です。業界動向や企業規模、最近のニュースから、企業が直面している可能性のある問題を推測します。まず業界共通の課題を把握し、次に企業規模別の課題を想定します。デジタル化やサステナビリティなどの最新トレンドから生じる課題も考慮した方がよいでしょう。
これらの仮説をもとに、自社の商材がどう課題を解決できるかを具体的に考えておきます。実際の会話でこの仮説を検証し、的確な提案を行うことで、相手の関心を引き、アポ率を高められます。ただし、仮説に固執せず、相手の反応に柔軟に対応することも大切です。
自社商材を理解する
テレアポで成果を出すためには、自社商材への深い理解は欠かせません。特に押さえるべきポイントは以下の通りです。
- 機能
- 特徴
- 価格体系
- 導入プロセス
- 顧客メリット(具体的な数値データ)
- 競合他社との差別化ポイント
商材の機能や特徴だけでなく、それが顧客の課題をどう解決し、価値を提供できるかを具体的に説明できなければなりません。自社商材を深く理解していれば、顧客からの予期せぬ質問にも柔軟に対応でき、信頼感を得られます。結果として、より説得力のあるセールストークが可能になり、アポ率を高められるのです。
テレアポのコツ-電話編-
テレアポの実践では、架電数の確保から商談へのクロージングまで、9つの重要なポイントがあります。これらのコツは、単にマニュアル通りに実行するのではなく、相手の反応を見ながら柔軟に対応することが重要です。具体的なテレアポのコツを、実践的な観点から見ていきましょう。
架電数を確保する(断られて当たり前)
テレアポ成功の鍵は、十分な架電数を確保することです。「断られるのは当たり前」という前提で、めげずに数をこなしましょう。
1日100件の架電を目標にするなど、具体的な数値目標を立て、断られても、それは個人的な否定ではなく、単に製品やサービスが相手のニーズやタイミングに合わなかっただけだと捉えます。心が折れそうになったら、一度深呼吸をして気持ちをリセットし、次の電話に集中しましょう。数をこなすことで経験値が上がり、徐々にスキルアップしていきます。
営業電話の雰囲気を出さない
受付突破のコツは、営業電話の雰囲気を出さないことです。例えば、「〇〇様はいらっしゃいますか?」と個人名で尋ねたり、「〇〇についてお伺いしたいことがありまして」と取引先のように振舞ったりするのです。
「〇〇のご担当者様をお願いいたします」と自信を持って言い切るのもよいでしょう。製品について問い合わせている顧客のように振舞い、担当者に繋いでもらうのです。ポイントは、自然な会話の流れを作り、受付の警戒心を解くことです。ただし、信用を失ってしまうので、嘘をついてはいけません。
架電のタイミングを工夫する
架電するタイミングとしては、一般的に、午前10時〜11時半、午後2時〜4時半が最適な時間帯とされています。相手が忙しい、あるいは対応できない可能性の高い、月曜日の朝や金曜日の午後、昼食時は避けましょう。
また、業界特有の繁忙期や閑散期も考慮に入れます。初回で繋がらなくても、3〜5回程度はフォローアップしましょう。架電履歴を記録し、相手の都合が良さそうな曜日や時間帯を見つけ出すことで、接触率を高められます。粘り強く、しかし相手の都合を尊重しながらアプローチを続けることがテレアポで成果を出すための近道です。
落ち着いたトーンで話す
テレアポでは、落ち着いたトーンで話すことが重要です。急かしたり焦ったりせず、ゆっくりと丁寧に話すことで、相手に安心感を与えられます。声のトーンは普段より少し低めにすると、相手に落ち着いた印象を与えることが可能です。
また、適度な間を取りながら話すことで、相手の理解度を確認しつつ、考える時間も提供できます。緊張しがちなテレアポですが、深呼吸をして落ち着いてから電話をかけ、笑顔で話すことを心がけましょう。相手の話すスピードやトーンに合わせることも、良好なコミュニケーションを築く上で重要です。
要点を簡潔に伝える
相手の時間をもらっていることを考慮し、要点を簡潔に伝えることが重要です。長々と説明すると、相手の興味を失ったり、電話を切られたりする可能性が高くなります。
まず、自己紹介と電話の目的を30秒以内で伝えます。次に、相手のニーズに合わせて、商材の機能や特徴、メリットなどを2〜3点に絞って説明します。専門用語や複雑な表現は避け、誰にでも理解しやすい言葉を使いましょう。相手の反応を見ながら、必要に応じて詳細な説明を加えるなど、柔軟な対応も必要です。
顧客の課題に寄り添った上でメリットを提供する
自社の宣伝ではなく、顧客の課題に寄り添った上でメリットやお役立ち情報を提供することが重要です。まず、業界の一般的な課題や、事前リサーチで得た相手企業の課題やニーズに触れます。
例えば、「最近、〇〇業界では□□が課題となっていますが、御社ではいかがでしょうか?」と問いかけてみるのもよいでしょう。その課題に対して自社の商材がどのように解決策を提供できるか、具体的なメリットを説明します。同じ業界・業種での成功事例や具体的な数字(コスト削減率や生産性向上率など)を挙げると、説得力が増すでしょう。
反論に対して切り返しを行う
相手から反論されたら、うまく切り返しましょう。例えば、「既に他社の製品を使っている」という反論に対しては、「それは素晴らしいですね。ただ、弊社の製品は〇〇の点で特に優れています。比較検討の機会をいただけませんか?」と競合製品との差別化ポイントを強調します。
「忙しいので時間がない」という場合は、「承知しました。では、3分程度でポイントだけご説明させていただくか、詳しい資料をお送りしてもよろしいでしょうか?」と提案するのもよいでしょう。
「上司に相談しないと決められない」という反応には、「分かりました。では、上司の方も含めたミーティングの機会をいただけませんか?」と次のステップを提案します。
ただし、明確に拒否している相手を無理に追いかけるのは避け、電話を切って次の案件に架電するなど、時間と労力を効率的に使うようにしましょう。
断られる理由を自分から作らない
テレアポで成果を出すには、自ら断られる理由を作らないことが重要です。「今お忙しいでしょうか?」といった遠慮がちな切り出しは避け、「お忙しいところ失礼します」と言い切りましょう。相手に断る口実を与えないよう、下手に出すぎないようにするのです。
ただし、一方的な話や押し付けがましい言葉遣いは控え、相手の話をよく聞くように心がける必要があります。「わが社のサービスがお役に立てるかもしれません」といったように、柔らかい表現を心がけましょう。常に相手の立場に立って考え、丁寧かつ誠実な対応を心がけることで、断られる可能性を減らせます。
クロージングで次の行動につなげる
会話の終わりに、明確な次のステップを提案することが大切です。例えば、「詳細な資料をお送りしてもよろしいでしょうか?」や「来週、担当者からご連絡させていただいてもよろしいでしょうか?」といった具体的な提案をします。
アポイントが取れない場合は、「では、1週間後に再度お電話させていただいてもよろしいでしょうか?」と次回のコンタクトの約束を取り付けます。最後に、通話内容を簡潔に要約し、次のアクションを明確にして電話を終えましょう。相手との関係性を維持し、商談につなげられる可能性を高められます。
テレアポのコツ-振り返り編-
テレアポの成果を向上させるためには、日々の活動を適切に振り返り、継続的な改善を行うことが不可欠です。単に電話をかけ続けるだけでなく、以下の5つのポイントで体系的な振り返りを行うことで、組織全体のスキル向上につなげることができます。
事実・解釈・ネクストアクションを記録する
テレアポ後の振り返りで重要なのは、「事実」「解釈」「ネクストアクション」を細かく記録することです。「事実」には、顧客とのやり取りの具体的な内容を記載します。例えば、「製品Aに興味を示したが、予算の問題で導入を躊躇している」といった情報です。
「解釈」では、顧客の反応や雰囲気から感じ取ったことを記録します。「予算の問題と言いつつ、本当の理由は別にありそうだ」といった営業担当者の直感も大切です。「ネクストアクション」には、次に取るべき行動を明確に記します。「2週間後に予算の再確認の電話をする」など、具体的に設定するのがポイントです。これらの情報をチーム全体で共有することで、営業力アップにつなげられます。
KPIを管理する
テレアポの効果を測定し、改善するためにはKPI(重要業績評価指標)の管理が不可欠です。主要なKPIとして、架電数、コンタクト率、アポ率の3つがあります。
架電数は1日あたりの電話をかけた回数で、例えば「1日100件」などの目標を設定します。コンタクト率は架電数のうち、実際に担当者と話ができた割合です。「架電100件中30件接触」なら30%となります。
アポ率はコンタクトできた件数のうち、実際にアポイントが取れた割合です。これらのKPIを日々記録し、週単位、月単位で分析することで、改善点が明確になります。例えば、架電数は多いのにコンタクト率が低い場合、架電のタイミングを見直すなどの対策が考えられます。
トークが上手い人のマネをする
優秀な営業担当者のテレアポを実際に聞く機会を作りましょう。その際、以下の点に注目します。
- 会話の導入方法(例:「お忙しいところ恐れ入ります」ではなく「〇〇についてご相談があります」から話し始める)
- 質問の仕方(例:「御社の課題は何ですか?」(オープンクエスチョン)と「コスト削減は現在の課題ですか?」(クローズドクエスチョン)を使い分ける)
- 顧客の反応に対する柔軟な対応(例:「興味がない」と言われたら「どの点が合わないとお考えでしょうか?」と掘り下げる)
- クロージングの手法(例:「では、詳しい資料をお送りしてもよろしいでしょうか?」と次のアクションを提案する)
これらの要素を自分のトークに取り入れ、練習します。また、録音機能を使って自分のトークを聞き返し、改善点を見つけることも効果的です。上手な人のトークを真似ることで、自然と自分のスタイルが確立されていくでしょう。
ロールプレイングを行う
ロールプレイングは、実践的なテレアポスキルを磨く上で非常に効果的です。以下のステップで定期的に実施しましょう。
- 週1回、1時間程度の時間を設定する
- 2人1組になり、交互に営業担当者と顧客役を演じる
- 様々なシナリオを用意する(例:興味がない顧客、競合製品を使用中の顧客など)
- 良かった点、改善点を具体的に指摘し合う
ロールプレイングの様子を録画し、実際に見ながらブラッシュアップしていくのもよいでしょう。自分の話し方や態度、癖を客観的に観察できます。
組織へフィードバックする
テレアポの成果を向上させるには、個人の努力だけでなく、組織全体での改善も重要です。顧客からのフィードバックを営業組織だけでなく、開発部門にも共有し、製品やサービスの改善につなげましょう。
具体的には、まず顧客の声を週1回程度で定期的に集約します。次に、その情報を営業部門だけでなく、開発部門とも共有し、商材の質を高めていきます。
このサイクルを継続することで、顧客ニーズに合った製品開発が可能になり、結果としてアポの成約率向上につなげることが可能です。また、営業と開発の連携が強化され、組織全体の競争力も高まるでしょう。
テレアポに関するよくある質問
テレアポ業務を行う中で、多くの営業担当者が様々な疑問や課題を抱えています。 ここでは、現場でよく聞かれる3つの重要な質問について、具体的な解決策とともに解説していきます。
テレアポができない!きついと感じる理由は?
テレアポ営業が「きつい」と感じる最大の理由は、心理的なストレスが蓄積しやすい業務であることです。 日々多くの断りに直面することで、自信を失ったり、モチベーションが低下しやすくなります。 その他、テレアポがきついと感じる主な理由は、以下の通りです。
- 断られることによる精神的な負担
- 見知らぬ人への電話に対する抵抗感
- 数値目標達成へのプレッシャー
- 成功率の低さによる達成感の不足
しかし、これらの課題は適切な対策を講じることで克服できます。例えば、断られることを前提に捉え、小さな成功を積み重ねることを目標にすれば、精神的な負担を軽減できます。
また、トークスクリプトを活用し、ロールプレイングを繰り返すことで、少しずつ自信をつけることが可能です。
テレアポが上手い人の特徴は?
テレアポで成果を上げている営業担当者には、共通する特徴があります。 最も重要なのは、相手の立場に立って考え、適切なコミュニケーションを取る能力です。 テレアポが上手い人の特徴を「心構え・マインド面」「スキル・実践面」「準備・知識面」でみていきましょう。
心構え・マインド面
- 断られても気持ちを切り替えられる
- 相手の立場に立って考えられる
- 前向きな姿勢を保てる
- 粘り強く取り組める
スキル・実践面
- トークスピードを相手に合わせられる
- 的確なヒアリングができる
- 課題に対して具体的な提案ができる
- 会話の流れを作れる
準備・知識面
- 商材の理解が深い
- 業界知識が豊富
- 事前準備を怠らない
- 架電先の情報を把握している
例えば、上手な営業担当者は「御社の業界では○○という課題が多いと聞いていますが…」といった形で相手の興味を引き出し、自然な会話の流れを作ります。
このように、成功している担当者は「ただ電話をかける」のではなく、総合的なスキルを活かしてアプローチを行っているのです。
テレアポで1日にかける件数の目安は?
テレアポの1日の適正な架電件数は、業態や商材によって異なりますが、一般的なBtoB営業では30〜50件が目安となります。 この数字の根拠は、以下の計算式に基づいています。
月間目標アポイント数÷アポ獲得率÷営業日数=1日の必要架電数
例えば、月間10件のアポイント獲得を目指す場合の計算式は以下の通りです。
- アポ獲得率が2%の場合:10件÷2%÷20日=25件/日
- アポ獲得率が1%の場合:10件÷1%÷20日=50件/日
ただし、架電の質を保つことも重要です。1件あたり5〜10分程度の時間をかけ、午前中は10時〜11時半、午後は14時〜16時半など、効果的な時間帯に集中して実施することをお勧めします。
また、架電数だけでなく、事前準備や記録の時間も確保する必要があります。 このバランスを保ちながら、継続的に実施できる件数を設定することが重要です。
まとめ|コツを押さえてテレアポ営業を成功に導こう
テレアポ営業には、準備、実践、振り返りの各段階で重要なポイントが存在します。 特に、精度の高い営業リスト作成や、トークスクリプトの作成と改善、さらに顧客の課題に寄り添った提案を行うことが成功の鍵です。
また、アポ獲得を目指す過程では、粘り強く取り組む姿勢と前向きなマインドセットが求められます。 さらに、電話でのコミュニケーションを円滑に進めるためには、自然な会話の流れを作り、反論への切り返しなど、実践的なテクニックも重要です。
これらのコツを押さえることで、テレアポ営業の成果を着実に向上させることが可能です。 しかしながら、テレアポの成功率をさらに高め、組織全体の営業力を強化するためには、専門的なノウハウが不可欠です。
当社では、テレアポ業務の効率化からトークスクリプトの作成・運用まで、豊富な経験を持つコンサルタントが最適なソリューションをご提案します。
- 「テレアポ営業の成功率を上げたい」
- 「営業チーム全体を効率化したい」
- 「効果的なトークスクリプトを作成したい」
といった課題をお持ちの方は、ぜひCLF PARTNERS株式会社にご相談ください
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この記事の監修者
CLF PARTNERS株式会社
代表取締役社長 松下 和誉
大学卒業後、大手総合系コンサルティングファームに入社。最年少で営業マネジャーに就任。中小企業から大手企業まで幅広くコンサルティング業務を実施。また、文部科学省からの依頼を受け、再生機構と共に地方の学校再生業務にも従事。 その後、米Digital Equipment Corporation(現ヒューレットパッカード)の教育部門がスピンアウトした世界9ヵ国展開企業のJAPAN営業部長代行として国内の最高売上に貢献。 現在は関連会社12社の経営参画と支援を中心に、グループの軸となるCLF PARTNERS㈱ではVC出資ベンチャー企業、大企業の新規事業の支援に従事
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